浜松南高校 放送部 全国大会出場

MAO_JO&M15th

2010年07月18日 07:51





7月下旬に東京で開催される「NHK杯高校放送コンテスト全国大会」に、浜松南高校放送部が出場するという記事が、中日新聞に二度掲載された。

それは、修学旅行で鹿児島県・知覧(ちらん)に行った際のエピソードを中心としたラジオドキュメンタリー作品である。
鹿児島県・知覧には、「知覧特攻平和記念館」がある。
これは、太平洋戦争末期に出撃した海軍の特攻隊基地である。特攻隊基地の中でも、特に知覧のそれは、沖縄をめぐる攻防のための最前線であった。そして、その特攻隊員の年齢は、17歳〜20代前半というあまりにも若い世代であったことが悲惨さに拍車をかけている。

平和記念館の中は、沈痛な空気に満ちている。
室内に脚を踏み入れた時、一瞬にして鳥肌が立った。
そこでは、誰もが笑顔を失う。
話し声さえ聞こえてこない。
立ち止まって、その場を離れることすら躊躇される。
展示物ひとつひとつに悲しみが溢れているのだ。
誰もが若く、そして誰もが迷いなくまっすぐなのがわかる。



展示物は、遺書と記念写真、そして辞世の句である。
この悲しみは、あまりにも深い。

全国から集められた若い彼らは、
実はまだ飛行機の操縦さえままならない学生が中心。
一週間ほどをこの基地で過ごした後、
ひとりまたひとり、飛び立っていったという。

当時のことを知らない者が
安易にそれを語ることは避けたいが、
しかし、その悲惨な状況をひとりでも多くの人に
知ってもらいたいという想いは強い。

鹿児島市内から知覧までは、かなり距離がある。
それでも、ここには真実がある。
それを知る意味は大きい。

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